データ分析で分かった! 電車のベビーカー問題の解決策とは?

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データ分析で分かった! 電車のベビーカー問題の解決策とは?

 電車にベビーカーが乗ってきたら、あなたはどう思うだろうか? 邪魔だと思うか、席を譲るか、それとも無視するだろうか? そんな電車のベビーカー問題について世間の本音を調べていたら、解決策も見えてきた。

電車のベビーカー問題をテキストマイニングで分析

 Twitterで「ベビーカー+電車」を含むつぶやきを922件集めて分析。まずは「ベビーカー+電車」とつぶやいた時に、他にどんな言葉が使われているかを調べる。トップ150位はこちら(特徴的な言葉に色を付けた)。

データ分析で分かった! 電車のベビーカー問題の解決策とは?

 次にグラフでつぶやかれた単語の関係を見る。丸の大きさがつぶやきの多さ、線でつながれているのがよく一緒につぶやかれている、関係の深い言葉だ。

データ分析で分かった! 電車のベビーカー問題の解決策とは?

 上のデータを分析すると、電車内でのベビーカーについて、ポジティブなつぶやきとネガティブなつぶやきは半々くらい。ポジティブな意見で一番多かったのが、ベビーカーにのっている赤ちゃんが可愛いということ。とくに目が合ったり、笑っている赤ちゃんを見ると可愛いと感じている。
 他にはお母さんに席をゆずっている人を見て優しい気持ちになる、ギャン泣きする子どもをあやす姿を見て、お母さんって大変だなという意見だ。

満員電車では親への怒りツイートが激増

 ただし、ここにある条件が加わるとネガティブなつぶやきが激増する。それは「満員電車」だ。空いている電車でのベビーカーはポジティブな意見が多いが、満員電車になると親への怒りのツイートが一気に増える。一番多い意見が「ベビーカーを畳まずに満員電車に乗ってくること」。次に多いのが「ベビーカーを畳んで赤ちゃんを抱っこすべき」という意見。満員電車にベビーカーを畳まずに乗ってくること自体に怒っているし、乗った後にベビーカーを畳まないことにも怒っている人が多い。

 対して親はどうかというと、赤ちゃんを長い時間だっこするのは大変と思っている。赤ちゃんといえども重い。とくに肩と腰へのダメージが大きい。「肩と腰が死ぬ」「がんばれ私の腰」という母親のツイートもあったくらいだ。

 あと、電車内での親のふるまいについての苦言も目立つ。多い意見が「乗り降りするドアの真ん中にベビーカーを置いて迷惑。端に寄せて欲しい」「ストッパーを使っていないので、ベビーカーが動いてヒヤヒヤする」「スマホに夢中で赤ちゃんほったからし」というものだ。

 また、ベビーカー利用者へではなく、同じ乗客に対して怒っている人も多い。一番多いのが、親に席をゆずらない人への怒りだ。とくにスマホばかり見ていて母親に席をゆずらない人への怒りが多い。親は席を譲ってくれた人に対して、感謝のツイートをしている。「神様」とつぶやいている人もいた。

電車のベビーカー問題の解決策

 データ分析をしてみて、ベビーカーと乗客との間には深いみぞがあることが分かった。ただ同時に、解決策も分かった。乗客とベビーカー利用者、それぞれの怒りポイントを消していけばいい。

 一番効果的なのは、ベビーカーを使う人が通勤ラッシュなどの満員電車をさけることだ。満員電車でなければ乗客の怒りは少なく、むしろ「赤ちゃん可愛い」とポジティブに受け入れられると分かったからだ。また、ベビーカーはドアの真ん中には置かない、ストッパーを使って固定する。これで乗客の怒りはぐっと減る。

 乗客としては、赤ちゃんを抱っこするのは大変と知ることだ。1歳の赤ちゃんは7〜11キロもある。10キロの米を抱いて電車に乗るのはつらいだろう。米は静かにしているが、赤ちゃんはいつ泣き出すか分からない。そうと分かれば「抱っこしろよ!」という怒りが消える人もいるはず。あとはできるだけ親に席をゆずること。そうすれば周りから怒りを買うこともないし、親には感謝される。

 ちょっと違った見方をすると、電車が混んでいなければ問題は減るので、電車の本数を増やす、時間差通勤を取り入れる、ということも効果があるだろう。

ベビーカーを使う親と乗客が解決策を知れば電車から怒りが減って、お互いに自然に優しくなるはずだ。

ビッグデータから見えた! 生きるヒント

<電車のベビーカー問題の解決策まとめ>
ベビーカー利用者
・満員電車には乗らない
・ベビーカーをドアの真ん中に置かない
・電車内ではベビーカーをストッパーで固定する

乗客
・赤ちゃんを抱っこするのは腰や肩が痛く、大変だと知る(一歳児の体重は約7キロ〜11キロ)
・ベビーカー利用者になるべく席をゆずる