「ホットケーキ」はいつから「パンケーキ」になったのか?

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 僕が子供の頃は「パンケーキ」というシャレた言葉は聞いたことが無かった。今パンケーキと呼ばれているものは「ホットケーキ」と呼んでいた。一体いつからホットケーキはパンケーキになったのだろう? 気になったので調べてみた。

 2004年から現在までのパンケーキ、ホットケーキそれぞれのネット検索量を比較したのが上のグラフだ。長らくホットケーキの時代が続いているが、2012年5月にパンケーキが逆転し、そこから一気にパンケーキの時代になった。日本のホットケーキがパンケーキと呼ばれるようになったのは、2012年5月と言えるのではないか。
 特に2013年から2014年の勢いがスゴい。日本のパンケーキブームが起きたのがこの時期だろう。そして今もホットケーキよりパンケーキで検索する人が多くなっている。

2012年5月にパンケーキが逆転した理由

 ではなぜ2012年5月にパンケーキが逆転したのか? 理由と考えたのは、海外で人気のパンケーキ店の日本上陸だ。そこで海外からやってきた人気パンケーキ店が日本初上陸して開店した時期を調べてみた。

海外の人気パンケーキ店 日本での開店時期

Bills(ビルズ) 2008年3月
バビーズ 2009年6月
エッグスンシングス 2010年3月
サラベス 2012年11月
オリジナルパンケーキハウス 2013年6月
クリントン ストリート ベイキング カンパニー 2013年8月

 2012年5月までにオープンしていた「Bills(ビルズ)」「バビーズ」「エッグスンシングス」の検索量を出してみる。Bills(ビルズ)が火付け役になり、その後をエッグスンシングスが追いかけ、共に大いに盛り上がっている。パンケーキと似たグラフになっているので、日本のパンケーキブームを作ったのはこの2店だと言えるのではないか。

メディアでの紹介

 海外からやってきたパンケーキ店が盛り上がったのは、テレビの影響も大きいだろう。過去のテレビ番組の内容を確認できる「goo テレビ番組」によれば、2012年から2018年までの間になんと948回もテレビでパンケーキが紹介されている。1年で100回以上、3日に一度はパンケーキがテレビに出た計算だ。ちなみにホットケーキがテレビで紹介されたのは352回で、ここでもパンケーキに大きな差をつけられている。

推理という名の結論

 ホットケーキがパンケーキと呼ばれるようになった理由は、海外のパンケーキ店が日本で人気となり連日テレビで「パンケーキ」という言葉が流れたからだ。そしてその引き金を引いたのはBills(ビルズ)。日本のホットケーキをパンケーキに変えたのはBills(ビルズ)とテレビと言えるだろう。